今回の組み合わせはとても喜んでもらえました。また、子供がものすごく楽しいと感じる事に、そんなに複雑な事はいらないのではないか?とも感じました。
絵本のリストはこちら。
お互いが幸せな気持ちになる
親しみが持てること
今回の選択は、全体的に「毎日の生活によりそった内容」や「主人公に感情移入できるような内容」でした。
おふろ、はみがき、日曜日の過ごし方、などです。そうした上で「次はどんな展開になるのだろう」とワクワクするような絵本だった気がしました。また、変に突き放したところがなく、温かみを感じられた事も印象に残りました。
質問をすること
より親しみを感じている時、甥くんは自分の経験とかさねて「ぼくも大きいお風呂に入った事がある!」と話していました。私も、「大きいお風呂は楽しかったでしょう」と尋ねます。
また、お話とは関係のないところで「シャンプー(のボトル)が熊のかたちをしている!」というような細部に気がとまっていたり、「どうしてこわれちゃったの?」と、整合性を確認している時もありました。
また、今回のようにウキウキするような楽しい気持ちで集中していることは、珍しいと感じました。
反対に、気が散って、話にならない時もありました。
これは本のせいでは全くないのですが、気が散ってしまった時には、質問も、驚きの声も生まれません。ただ無関心があるだけです。
反対に、反応は薄いけれど、じっと考えている時に質問が生まれることもあります。
こういう時、本当に大切な時間だと感じます。
そういう意味で、感じ方には、下記の傾向がある気がしました。
嫌悪 < 興味がない < 親しみ < 楽しさ < 発見
こうした事が常時・即刻判断されているので、絵本というのはつくづく、瞬間で勝負が決まっている気がします。今だけを生きている人たちの読み物ですから、当たり前といえば当たり前かもしれません。
だから、どんな内容の質問でも、子供がする質問は、そうした中から生まれる最上級のひとしずくなのだと思いました。
どんな内容の質問でも、いかに貴重か、伝わりますでしょうか。。
自分から読み上げる
もしかすると甥は、思ったよりもずっと、文字がまだぼんやりしているのかもしれない、と思う時があります。
カタカナが、得意でない気もします。
それでも、物語の楽しさに入り込み、よみやすい文字などが目に留まると、ゆっくり、自分で読み上げています。
私はこういう時、感動しながら、静かに待っています。絵本の世界にはいりこめないと、おきない事だと思うからです。
そう思うと、良い絵本とは、子供が「自分で読み上げようとするもの」、もっと大切な事は、大人の側が「静かに待てるもの」「教えようという気持ちにならないもの」なのかもしれないと思いました。
そういういろいろが、こちらを幸せな気持ちにさせる
おなかの底から笑ったり、どこか旅へ出たみたいな気持ちになったり、自分の中でブームになっている楽しいことと重ねて、幸せな気持ちがひろがること。
自己主張が強くなり、絵本の好みもはっきりしている分、楽しい時の反応も、それだけ強烈に伝わってきます。
絵本を大人と一緒に読むというのは、この時期だけなのだろうな、とわかっているだけに、そういういろいろなことが、こちらを幸せな気持ちにさせてくれます。
2度読もうとする本
「しろくまちゃんに続きはないの?」「はみがきれっしゃは?」「けろちゃんはあるの?続きを読みたい。」と言っていました。
あるのだけれど、借りてくるから少し時間がかかるよ、と伝えると、待ち遠しげに手元にある本をもう一度眺めていました。私が席を離れたあと、もう一度眺めてもいたと聞きました。
大人も同じですが、二度読もうとする事のない本に、価値はないかもしれません。それでも、そういう本とはそうそう出会えるものではないから、たくさんの本と親しもうとするのかもしれません。
欲しい欲しいの大合唱
余談ですが、歯磨き列車の人気は、なんだかすさまじいものでした。
というのは、年末にタッチの差で引き取りが遅れてしまったのですが、次に待つ人がいるので、順番が送られてしまいました。
今回、満を辞して借りたのですが、返す段階でも、次の予約の方が控えているようでした。
購入して、自分のものにしてしまう事も簡単ですが、何だか、子供たちの読みたい読みたいの大合唱がきこえるようでした。
そういう中を、絵本が一生懸命リレーをして、頑張りながら、「みんなで読んでいる」ような感じがしました。
手元に届いたとき、不思議な射幸心を感じました。買うばかりが楽しいではない事の代表例です。
鶴ヶ島私立図書館さん、この本は超過密スケジュールなので、もう一冊増やしてもよいのではないかな、と思いました。
簡易な感想 | どれも横綱
「おふろだいすきしろくまきょうだい」はちきれる可愛さ。温かい気持ち。
「おふろだいすき」アメージング。100点満点!
「きゃべつくん」甥、初めは半信半疑。のちに強烈に笑う。
「はみがきれっしゃ」電車好きくんの心を問答無用にぶち抜き。
「バムとけろのにちようび」シリーズを重ねるごとに愛着倍増。
■今回の5冊
おふろだいすきしろくまきょうだい|まつおかりこ
おふろだいすき|作:松岡 享子 絵:林 明子
きゃべつくん|長新太
はみがきれっしゃ|くぼまちこ
バムとけろのにちようび|島田ゆか