一緒にいるということ
各ページごとに、こういう瞬間ってあった気がするな、と感じる本でした。
あるいは、自分がまだその境地や年齢に達していなくても、その頃になったらきっと、そのように感じるだろう、という場面がたくさんあった気がしました。たとえば、歳をとった人がよく、「来年、こうしてまた桜を見れるかなぁ」などといいますが、それに近い感覚だと思います。
昔あった出来事と、いつか感じるかもしれない未来のことが、同列にあって「懐かしい」と感じるような、不思議な絵本でした。
誰かを思いやって泣く子供。
その子を見守る子供。
その子供たちを見守る犬。
その全てを絵本で見ている私たち。
一緒にいるということは、本当はすごいことなのだと思う気がしました。
絵本の体裁ですが、この本は詩画集という感じだと思いました。