埼玉県坂戸市 | 人参屋さんの元気卵
去年の秋から、埼玉県 坂戸市の人参屋さんの元気卵を購入しています。
購入できる場所は、あぐれっしゅ川越、鶴ヶ島農産物直売所などです。生産者さんから直接購入することも可能です。
私は初めて購入する際、生産者さんを直接たずねたのですが、そのさい幸運にも、鶏さんたちを見る事ができました。元気な彼らは、遠くから見ているだけでも愉快な気持ちになりました。
私はそれ以来、卵をいただく時、【どんな環境で飼育され、どんな食事をして、どんなこだわりがあるのか】は、本当に大切な事だと思うようになりました。
育て方を伝えられる卵
「元気卵」7つの特徴
人参屋さんの公式サイトを見ると、「7つの特徴」という文章があります。そこには、鶏の暮らす環境、食事、それにより、どのような卵が生まれるのかが解りやすく書かれています。
我が家の元気卵 7つの特徴
人参屋の正直野菜 > 元気卵 (カラーの下線は「ことりの木」管理人が追加)
①薬剤フリー
自家配合飼料なので完配飼料にふくまれる薬剤添加物や、抗生物質や人造ホルモン剤、予防薬などが一切ありません。
②洗卵しない
洗卵すると卵殻の表面を覆うクチクラ層という薄い皮膜が除去されます。この膜は外部から細菌が侵入するのを防いでくれます。また、洗卵に使われる化学洗剤液などの心配もありません。
③卵の殻が丈夫
大地の上で日光を浴び、緑餌をふんだんに食べているので、卵殻が丈夫で緻密で割れにくいです。
④ハウユニットが優れている
卵黄が丸く盛り上がり、その色は黄金色に輝きます。濃厚卵白の粘度が高く、それは卵黄をとりかこむようにくっついて離れません。この卵白の粘度をハウユニットといって、卵の等級と鮮度を示す目安になっています。
⑤卵の日持ちが良い
健康な母体から生まれた卵もまた、生命力も強いです。卵の生命力の強さは、卵の日持ちの良さに通じます。そのため、エサに防腐剤を混ぜることなく、生命力の強さで腐りません。
卵白にある白血球のようなばい菌を駆逐する細胞が活動し、生命力の強い卵はその力が強いから日持ちもよいです。
⑥コレステロールが少ない
米糠やおからなどの粗飼料を発酵して与えているので、濃厚飼料に含まれるような動物性たんぱくを含んでおらず、コレステロールがすくないです。
⑦PCBや水銀の汚染が少ない
魚粉の使用をおさえているので、魚粉中に含まれていると推定されるPCBや水銀の卵に移行する量が抑えられます。
自然な姿の鶏
そもそも、平飼いとは?
ケージ(鳥かご)を積み上げて育てるのではなく、平らな地面の上で、放し飼いの状態で育てる方法です。
自由に動きまわれるので、鶏に自然な体力がつきます。
病気になりにくく、ストレスも少ないです。
平飼いのメリットは、計り知れません。
自家配合飼料と完全配合飼料の違い
「7つの特徴」を見ると、自家配合飼料とあります。
「米糠やおからなどの粗飼料を発酵して与えている」と記されているので、より自然に近い養鶏方法といえそうです。
反対に、市販されている鶏のえさを、完配飼料(完全配合飼料)といいます。
管理が一元化できるので「低価格で卵を大量に作る」場合に向いています。
けれど、その一元化のために、例えば添加物や抗生物質を与える事になります。
製造工程で、どのようなものが使用されているのか。消費者が内容を把握することは非常に困難です。
元気卵は「平飼い」の「自家配合飼料」
人参屋さんの元気卵は「平飼い」の「自家配合飼料」です。
すべて手作業で、毎日厳選してお届けしているので、どうしても手間とコストがかかります。
化学成分にたよらず、自然界からどのような選択をすれば、より良い結果になるのかを日々工夫してもいるため、どうしても
「工場のケージ飼い」に比べると、割高に感じられがちです。
私はそれでも、美味しさや、与えてくれる安心や健康を考えれば、適正かそれ以上の卵だと思います。
良い卵というのはつくづく「堂々と育て方を伝えられる卵」だと思うからです。
購入できること自体が珍しい、たいへん貴重な卵です
実際に食べた感想
卵黄の色:明るいレモンイエロー
元気卵の卵黄の色を見ると、輝くような黄色、明るいレモンイエローです。
一般的に、たまごの黄身の色は、親鳥が食べたエサによって変化します。
濃い色の方が人気があるようですが、色の差じたいは、栄養的には関係がないようです。
着色の影響であることも多いようです。※1
私は漠然と、黄身の色は、濃い方が良いものかと思っておりましたが、違うようでした。
殻が割れない!
殻が厚くてしっかりしています。私は、ここまで硬い殻ははじめてです。
「7つの特徴」を見ると、【大地の上で日光を浴び、緑餌をふんだんに食べている】ともあります。
人間でも、いくらサプリメントを沢山摂っても、太陽の光をあびること・バランスの良い食事をしない事には、骨がもろくなってしまいます。また、中身さえ美味しければ良いという事では、その栄養が、卵の殻までゆき届くことはありません。
健康で元気な鶏が産んだ、栄養満点の卵であることは、手に取った時からも感じられます。
生でも加熱してもおいしい
結局は、これがいちばんです。
生だと濃厚な感じがして、加熱をするとすっきりした味わいです。
生でも、煮ても、焼いても、ゆでても、どんな方法で食べても、バランスの良い味です。
たとえば、卵が生や、生に近い調理方法(卵かけご飯、温泉卵、半熟のゆで卵、マヨネーズなど)の場合、うまみの強さと透明感が両立しています。
卵かけご飯の場合、ご飯粒と生卵がすっきり絡んで、ベタベタする感じがありません。
手作りマヨネーズの場合、透きとおったコクがあり、市販品とは別格のおいしさです。
しっかり加熱する調理方法(だし巻き卵、プレーンオムレツ、スープ、親子丼など)の場合、よりすっきりした味わいです。
コロッケなど、衣の下地に利用した場合にも、同様に感じます。
「素材の特徴がはっきり現れる」というより、「素材の長所をひきたてあえる味」といった感じです。
どちらかというと、和食に向いている気もします。もったいなくて、まだ一度も試せずにおりますが、お菓子、パン作りの場合でも、より繊細にしあがると思います。
癖がない
私は元気卵に出会う前まで、2~3年くらい、卵を食べなくなっていました。気がついたら、おいしいと感じられなくなり、特に外食では、卵メニューを避けるようになりました。
(一概には言えませんが、私は無意識に、卵の添加物を避けていたのかもしれません。)
けれどこの元気卵は、ひとくちごとにおいしいと感じました。
私はふいに、以前祖母からきいた、
「昔、農家の庭先で飼われていた鶏の卵は、ご馳走であり、本当に美味しかった」という話を思い出しました。そしてその卵は、物がなかったから美味しかったのではなく、本当に、美味しかったのではないかと思いました。
元気卵は、そういう卵に近い気がしました。
適度な大きさ
こちらは余談となりますが、大きさもちょうど良く感じました。
画像は「サルワカ」さんよりお借りしています。
卵が巨大になるということは、こういうバランスになるのですよね。
生でも加熱してもおいしいと感じた原因かもしれません。やはり、中位が良いと思いました。
たまごのサイズが大きくなると、白身の量はぐんぐん増えるのですが、黄身のサイズは少ししか大きくなりません。
サルワカ
> たまごのサイズの違いは?「黄身も大きくなる」は勘違いではない
日持ちがよくてびっくり!
これまで利用していた卵よりも、日持ちが長いと感じました。また、手に持った時、重さ以上に重く感じました。【健康な母体から生まれた卵もまた、生命力も強いです。】とありますが、すべてこの長所に結び着くと感じました。
- レモンイエローの卵黄 → 余計なものを与えていない色
- 生でも加熱してもおいしい
- 独特なくさみがない
- 農家さんが作る、昔ながらの卵
- 薬剤フリー
- 日持ちが良い
1つの卵がご馳走になる
作り手が大切に育ててくれた卵を、一番美味しい状態でたべられる事は、
秋に、新米を食べられる喜びに似ています。
1つの卵がご馳走になる。
私は継続的に購入してみて、そんな事を感じました。
その他にも、味とは全く違うところで、私は思わぬ恩恵を受けました。
食べ物に対する考え方が、次第に変化したのです。
どんな物でも、命をいただいている。
せめて、無駄にしない事。
必要な量を把握する事。
買い方を工夫する事。
調理を工夫する事。
保存を工夫する事。
自分でもつくれるものかどうかを考える事。
つくれないものをつくる人に敬意をもつ事。
つくれないものが安価に流通している理由を考える事。
自然な味覚や感覚を、麻痺させない事。
そうした事を、大切に思うようになりました。
そして、ここまで長々書いてしまいましたが、
私はこの文章で、
けっきょく何を、
あなたにお伝えしたかったかというと、
以下の簡単な言葉で収まってしまいます。
大切に食べたい方に、おすすめの卵です。
食事全体が夢のようにおいしくなります。
機会があったら、ぜひ利用してみてください。
動画 | 人参屋さんの鶏さんたち
全体的にゆったりした印象です。
鳥の声と蝉の音、、。
何かこう、胸が、締め付けられるのは私だけでしょうか。。。
元気卵が買える場所
人参屋 Webサイト、軒先販売
オンラインでも、軒先でも販売されています。
元気卵の他に、お野菜やお米の相談も可能なようです。
いずれにしても、まずは連絡をされても良いと思います。
Webサイト
https://ninnjinnya.jimdofree.com/
ご相談をされたい場合は、こちらが連絡先となります。
Twitterもされているようです。
ご相談内容によっては、あなたのお電話番号を添えると良いかもしれません。
あとは人参屋さんがよしなにお返事してくださると思います。
余談ですが、農協さんでもお取り扱いがあるので
「興味はあるけれど迷っている…」という方も、同じであれば安心のように思います。
私は下記のお店によく行くのですが、地元でも人気の卵です。
差し入れやお礼に、元気卵をプレゼントする事もあるのですが、いつも大変喜ばれます。
JA 農協直売所
あぐれっしゅ川越
https://www.ja-irumano.or.jp/market/kawagoe.html
〒350-0853 埼玉県川越市城下町45-3
営業時間9:00~17:30
電話049-227-0831
定休日 第3水曜日(祝日の場合営業)
鶴ヶ島農産物直売所
https://life.ja-group.jp/farm/market/detail/?id=532
〒350-2223 埼玉県鶴ヶ島市高倉84-1
営業時間9:00~17:00
電話049-285-3433
定休日 金曜日(祝日の場合営業)
2021年 4/30は特別に営業
参考
日本卵業協会 「タマゴQ&A」
国立環境研究所 国民のビタミンD不足を補うための日光照射の勧め
サルワカ たまごのサイズの違いは?「黄身も大きくなる」は勘違いではない
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