歯磨き、シャンプー、石鹸、台所洗剤、洗濯用洗剤。
有害とまでは言えなくとも、無害とも言えない。日用品の多くに、そうした成分が使われています。
例えば、「ラウリル硫酸ナトリウム」は、台所洗剤や洗濯洗剤、シャンプーやボディソープに使われやすい合成界面活性剤です。その他にも、アメリカではフッ素は、毒物であると認識され、6歳未満のフッ素洗口を原則禁止としています。※1
そもそも界面活性剤とは
混ぜ合わせる役割
界面活性剤とは、水と油分など本来混ざり合わない物質や、反発し合う液体どうしを混ぜる役目を果たします。その利用により、本来まじりあわないモノの境目=界面を活性させることができます。
天然由来と石油由来
界面活性剤にはおおまかに2種類存在します。
「界面活性剤(天然由来)」と「合成界面活性剤(石油由来)」です。
「界面活性剤(天然由来)」は天然素材に成分がそのまま含まれるか、天然素材を掛け合わせることで生み出されます。
手作りマヨネーズは、卵の卵黄レシチンが界面活性剤の働きをしてくれることで作る事ができます。
「合成界面活性剤(石油由来)」は石油などを原料とし、界面活性のはたらきを持たせるように作られた人工の化合物です。(例:ラウレス硫酸ナトリウム)
そして、人体に強い毒性を与えると言われているのが、この合成界面活性剤です。
また、一口に化学物質と言っても、全てが危険だらけという訳ではありません。
界面活性剤に類似の性質を持つ添加物として、食品であれば、マヨネーズ、アイスクリーム、チョコレートなどに「乳化剤」が利用されています。食品への添加物の利用をどう捉えるかは、個人差がありますが、こちらは比較的安全とされてはいます。
それでも、こうした成分というのは、その時は安全と言われていても、しばらく経つと問題視されるケースも数多くあります。
だからこそ、日頃から注意して、商品の裏面の「成分表」をチェックする習慣が大切だと感じます。
「合成」界面活性剤の特徴
どんな影響があるか
わかりやすいので、たとえば「洗顔料」で、お話を進めます。※2
合成界面活性剤が与える肌への負担は以下のようなものがあります
①肌バリア機能の低下
刺激が強く、肌深部への浸透性も高いため、必要な角質層までとかしてしまう
②アレルギー反応を引き起こす
肌バリア機能の低下により、皮膚が薄く、敏感になり、アトピーやアレルギーを引き起こしやすくなります
③肌や体内のタンパク質を壊す
効果が大きいほど、肌の上に界面活性剤が残りやすくなり、その影響力も大きくなります
利便性≒配合量
汚れを落とすことのみに全力集中し、効果を追求すれば、合成界面活性剤の配合量は増えて、その成分も肌に残りやすくなります。
お肌が弱い方や小さなお子様、高齢の方が、強い洗浄力や効果のものを避けた方がいいとされるのは、そのためです。
このことは頭皮を洗うシャンプー、石鹸、台所洗剤、洗濯用洗剤、全てにあてはまります。
そして、この合成界面活性剤は、口の中に直接入る、歯磨き剤にも使われています。
「ラウリル硫酸ナトリウム」、「ラウレス硫酸ナトリウム」です。
マウスウォッシュにも使われています。
そこまで落としたい何かって、何だろう?
私はその話を知った時、その都度きちんと歯磨きができるなら、「合成界面活性剤」を使ってまで落としたい何かは、あるのだろうかと考えました。基本的にはないと感じました。
少なくとも私の場合は、リスクの方が高いと感じました。
こうして私は、洗剤やシャンプー、歯磨き剤の種類を変えたり、使う量を、少しづつ見直すようになりました。
シャボン玉のせっけんハミガキ
合成界面活性剤、着色料、酸化防止剤が不使用
一般的な歯磨き剤で使われる、ラウリル硫酸ナトリウムなどの合成界面活性剤、パラベンなどの防腐剤、着色料、フッ素が不使用です。
石鹸の味はしません
せっけんハミガキと聞くと、石けんの味がするのかな?と感じがちですが、一般的な歯磨きペーストの使用感とほぼかわりません。
強いていうならこちらの方がマイルドです。
ほどよく泡立ち、爽やかなミント感もあって、気持ちよく磨けます。
使用後の味覚に変化がない
使用後の味覚に変化がないことも特徴的です。よく、歯磨きをしてからコーヒーを飲むと美味しくない!りんごが苦い!などとなりがちですが、この歯磨きはそうなりません。そのため、朝食前でも安心して歯が磨けます。
ものたりないなと感じられる場合、最後のうがいを、薄く溶いた重曹入りの水で仕上げてもよいと思います。
「薬用」「EM」「せっけんハミガキ」の違い
「薬用せっけんハミガキ」
有効成分に「天然塩」が入り、内容量がやや少ない事が特徴です。
虫歯と歯周病は症状が違うので、歯周病や歯の周囲を集中的にケアしたい場合、こちらがおすすめです。
他のラインナップと違い、この商品のみ箱入りなので、迷うことはないと思います。
取り扱いの店舗は、やや少ないかもしれません。
「EMせっけんハミガキ」
乳酸菌や酵母などが生きています。味はせっけんハミガキと全く変わりません。
EMってなんだろう?と思ったのですが、通称EM菌乳酸菌や酵母、光合成細菌など、どこにでもいる微生物のことのようです。
人間にとっていい働きをしてくれるEM菌が配合されている、ということのようです。
私はこちらを使っていますが、正直を言うと、「せっけんハミガキ」と、まったく違いがわからない気がします。
入手が比較的難しいと思うので、まずは「せっけんハミガキ」がすごく好きだったら、こちらを使う感じで十分だと思います。
「せっけんハミガキ」
いちばんスタンダードな商品です。
スーパーやホームセンター、ドラッグストアなど、ご近所でも比較的に簡単に入手できると思います。
気にかけてゆくこと
こうして調べてみると、大きなメーカーの商品が必ずしも自分にあうとは限らないし、反対に、少し気をかけるだけで、自分の考えにあう商品があるものなのだなと感じました。
添加物のたぐいは、いきなり危険視してしまうと、一緒に暮らしている家族を驚かせてしまったり、考えに温度差を生じさせてしまいがちだったりします。そのため、できるところから、少しづつ気にかけてゆくぐらいが丁度良いと思います。
そうした上で、疑わしいものを避けてゆく、買わないようにしてゆく、というだけでも、違いは大きいと思います。
あなたのお気に入りのものはどんなものですか?
もしよかったら、ぜひ教えてくださいね。
参考
※1 特定非営利活動法人コンシューマネット・ジャパン
もっと知りたいフッ素の話 その19
> 米国では「6歳・6歳未満は歯科医による推奨がない限りフッ素洗口はやるべきではない」
※2 Ruam Ruam
> 石鹸メーカーから見た界面活性剤の真実